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面接 四の巻 「ウール」 中の二 |
2007/09/28(Fri)
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待ち合わせ場所は駅ビルの向かい、1Fにカフェの入っているビルのロビー。 カフェの入り口に近い柱にもたれ、道を行き交う人々を見るともなしに眺める。 最初の面接の待ち合わせで、私はいつも自分から相手を探すことはない。 先に服装と髪型、バッグの形状まで知らせてあるし、なにより見た目で言ったら 相手が私をみつける方が数段楽なはずだから。(激ポチャな為) 初めて逢う応募者に対して、あまりイメージを持たないようにしているのも 理由の一つかもしれない。 「今電車に乗ります」のメールから約15分後、近くに人の気配を感じて振り返った。 注) 文中の「杏(仮)」は私こと熟桃の募集時のHNです。 面接 四の巻 「ウール」 上 面接 四の巻 「ウール」 中の一 振り返ると色黒で恰幅のいいイタリア系ちょい悪スーツの男性が立っていた。 メールで聞いていたプロフよりやや背が低く、口ひげを生やした顔は マフィアと言うより「ヤッコ凧」か「ダルマ大師」という風だったが。 「杏(仮)さん?」 思った以上に低く響く声でHNを呼ばれ、確かに面接の人だと確信する。 こちらもHNを確かめ早々と次の場所へと移動した。 すでに約束したはずの時間より30分以上遅れていたし、ためらいながら 街をうろうろしたせいで早く席に落ち着きたい気分だった。 ダルマ顔の応募者のお勧めの店は和風の居酒屋で、特に予約をしていたようでは なかったが訳知り顔のスタッフが店奥の個室に案内してくれた。 席に着き、運ばれたビールで乾杯すると少し砕けた感じで会話が始まった。 今まで面接してきた応募者達は最初は皆一様に緊張した面持ちであったが このダルマ氏はいたってマイペース、メールの時の印象そのままだった。 ちょっとのんびりした調子のしゃべり方で、会話の合間は私の顔を 少しにやけた感じでじっと見つめている。 ダルマ顔なのでそう見えるのかもしれないが。 「顔に穴が空きそうなんですけど(^^; お気に召しませんか?」 あまりにガン見するので、とぼけた口調で問いただした。 「いや、このすました顔であんなエロいメールを書いてたんだなって、さ。」 エロい?そんな凄い内容のメール書いてたっけ? もしかしたら、女の方から「エッチに貪欲」とか「お尻を叩かれたい」とか 「幼児プレイ&レイプ願望的な」なんて書いてあるだけで凄くエロいと思うのか。 なんだダルマさん、妄想エロダルマだな。 そんなことくらいで、ひとり妄想で悦には入ってるなんて。 確かに『こんな顔してベッドの上では…へへへへ』みたいな顔付き。 メールの時はもっとあっさりした印象だったのだけど。 私にとって理想的な愛人は、普段はライトでドライ だけどベッドの上ではスーパーワイルドなタイプ。 ちょっとアンテナがぶれたかなと思いながら、酒杯を進めた。 ダルマ氏のゆっくり話す低く響く声は悪くない。 会話の合間のにやけたにらめっこも、酔いとともにそれほど気にならなくなった。 ビールで乾杯して一時間あまり、冷酒を重ねてほど良くまわった頃 おもむろにダルマ氏が本題となる話の口火を切った。 「杏(仮)さん、この後どうしますか?」 先ほどまでにじませていたにやけた感じはなりをひそめ ちょっと慎重な面持ちで私の目を伺っている。 「そうですね。お腹もいっぱいだし。そこそこ飲んだし….」 そっちの出方しだいかな、という雰囲気たっぷりに見つめ返した。 「僕はもっと杏(仮)さんを知りたいし、一緒にいたい。」 色黒の手を私の小さめの手の甲の上に乗せて、軽く握る。 なんだかやけに熱くて毛がふさふさな手だな、なんてちょっと冷静に思う。 さて、妄想過多なタイプは本番は??が多いんだけどダルマ氏はどうだろう。 【パパ】のようなケースもあるし、ここは毒を喰らわば皿まで。 この熱い手で厳しくスパンキングされるのも悪くないかもしれない。 重ねられた手をやんわりと外し、今度は私の方から見つめ返し応えた。 「それじゃ、河岸を変えましょうか。」 私の返事を聞くと神妙な面持ちが、また少しにやけたダルマ顔に戻った。 |
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